2020年12月18日

「このマンガを読め!2021」は「高丘親王航海記」が第1位です。

freestyle46 表紙2020年12月17日発売の『フリースタイル』vol.46にて発表された「このマンガを読め!2021」に近藤ようこ先生の「高丘親王航海記」(澁澤龍彦原作)が輝きました。同じ年間ランキング「このマンガがすごい!」に比べると「このマンガを読め!」は通というか玄人好みの作品が多いのですが、それでも第一位はすごい。これは通をうならせる芸術性と、「おもしろさ」というかエンターテイメント性も高いという両面が際立っていたのかなと思いました。

長年、近藤先生の作品は「このマンガを読め!」では常連という感じでしたが、ようやくの1位獲得です!おめでとうございます!
2005年「水鏡奇譚」第10位
2014年「戦争と一人の女」第3位
2015年「五色の舟」第2位
2017年「死者の書」第7位
2020年「見晴らしガ丘にて それから」第4位
2020.12.18. 00:00 | 受賞

2014年11月28日

「五色の舟」が第18回文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞を受賞!

五色の舟2014年11月28日、第18回(2014年度)文化庁メディア芸術祭の受賞作品が発表され、近藤ようこ先生の「五色の舟」(津原泰水原作)がマンガ部門の大賞を受賞されました。

文化庁メディア芸術祭は、メディア芸術の振興を目的とした祭典で、マンガ、アート、エンターテインメント、アニメーションの4部門で優れた芸術作品を表彰するものです。マンガ部門の審査員は伊藤 剛、犬木 加奈子、斎藤 宣彦、すがや みつる、ヤマダ トモコ(敬称略)の5名。

応募制なのが特徴で、マンガ部門は今年度は763点もの応募がありました。出版社か著者ご本人による応募がほとんどだと思います。応募性は応募してくれないと選べないというデメリットと、応募しさえすればどんなマイナーな出版社のものでも審査の対象になるというメリットがあります。

近藤ようこ先生が大きな漫画賞を受賞されたのは、1986年に「見晴らしガ丘にて」で第15回日本漫画家協会賞優秀賞を受賞されて以来です。芸術的な作品の多い先生ですが、人に対する厳しくもあたたかい思いにあふれた作品はいつの時代も読後感よく、勇気をいただいています。商業的な成功に縁の薄い方で、こんなに素敵な作品ばかりなのに、と思っていましたが、やはり日本の漫画ファン・研究者はちゃんと見ているのだということがわかって、嬉しいです。近藤先生のファンとして、ずっと応援してきましたが、今回の受章は本当に嬉しいです。

第18回文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞「五色の舟」
上記ページから「贈賞理由」から引用します。

近藤の、問題に向かう真摯な態度と創作意欲には感嘆せざるを得ない。世界に潜む残酷さもそのまま、読む者がこぞって美しいと評する品位と、ユーモアまでをも備え、生きる勇気を与えられるこの傑作に、何かを贈り返さずにはおれない。(ヤマダ トモコ)

近藤先生ご自身の「受賞者コメント」も併せて読めます。

尚、来年の2月4日〜15日に六本木の国立新美術館を中心に受賞作品展が開かれます。
会期:2015年2月4日(水)〜2月15日(日)
会場:国立新美術館(東京都港区六本木7-22-2)/シネマート六本木(東京都港区六本木3-8-15)/スーパー・デラックス(東京都港区西麻布3-1-25 B1F)
第18回文化庁メディア芸術祭 受賞作品展 開催概要

行かなくては。

文化庁メディア芸術祭
2014.11.28. 19:22 | 受賞