2020年05月17日

5月2日に「ゆうやけ公園」が青林工藝舎から再刊されます。

ゆうやけ公園2020年5月25日、青林工藝舎から「ゆうやけ公園」が再刊されます。この作品は徳間書店のPR誌「本とも」に、2010年から2011年にかけて連載され、2011年に同社より単行本として発売されたものの再刊です。連載中、あと2話で完結するというときに東日本大震災が起き、仕事が手がつかなくなったと徳間書店版の「作者あとがき」にあります。この作品は「3月11日より前の世界を描いた最後の作品」とおっしゃっています。
ゆうやけ公園

あらためて今読んでみて、わずか10年ほど前の作品ですが、ホームレスの方をめぐる環境はもっと厳しくなっているのだろうと思います。連作短編なので複数の登場人物の物語が展開されますが、一つ一つがほっとするような作品で、近藤先生の現代ものはやっぱりいいなぁと思います。

今回、この「ゆうやけ公園」の復刊はコロナウイルス感染症の拡大の中で世界中が変わって行く中での発売となりました。震災の前後で描かれる物語はどうしても変わりましたが、今度のコロナ禍は範囲が広いため、もっと影響が大きい。これからは現代の物語を描く上で「コロナ前」「コロナ後」が出てきてしまうのかと思いました。

青林工藝舎「ゆうやけ公園」
青林工藝舎アックスでは発売日の5月25日までに予約購入された方にサイン入り本を送ってくださるそうです。特製ポストカードも1枚ついてきます。800円以上送料無料なので、この本は送料無料になります。


2020.05.17. 15:23 | 雑誌掲載情報